コメの価格高騰は酒造りにも深刻な影響を及ぼしています。酒米の値段は、前の年と比べて5割以上上がっていて、青森県酒造組合は20日、「業界の存亡の危機」として宮下宗一郎 知事に支援を要請しました。
県酒造組合の稲本修明会長たちは20日、宮下知事と懇談したなかで、酒米の高騰に伴う苦境を訴えました。
主食用米の高騰に伴い、県産の酒米「華吹雪」は、いまは60kgあたり2万5000円で、2024年と比べて9200円、率にして5割以上上がっています。
こうしなか、酒米から主食用米に転作する農家も出ていて、このままコメの高騰が続くと、酒が作れなくなる恐れがあるとしています。
稲本会長たちが支援を要望したのに対して、宮下知事は会談の席では明言を避けました。
県酒造組合 稲本修明 会長
「休業・廃業を視野に入れている酒蔵も出ていて、まさに清酒業界の存亡の危機がかかっている、存亡の危機の状態であると言っても過言ではない」
また、稲本会長たちは20日、国が地域ブランドとして保護するGI=地理的表示に青森県の清酒が指定されたことも報告し、世界への販路拡大へ意欲を見せていました。