青森県の陸奥湾ホタテが大量に死んだ影響は深刻で、青森市の加工会社は仕入れ量が例年の4分の1ほどに落ち込んでいます。このため、海外へ販路を開拓して高価格帯の商品の販売を目指しています。
青森市のホタテ加工会社「山神」です。
19日朝は工場に、陸奥湾で獲れたホタテ3トンが運ばれてきました。
中澤美寿妃 記者
「こちらの加工場では、ホタテの仕入れ量が例年に比べて4分の1程度にとどまっているということです」
ホタテが大量に死んで品薄になったことで、この会社では例年1日あたり120トンほどの仕入れ量が、いまは平均40トン。少ない時には、10トンにまで落ち込みました。
このため、ホタテの加工だけでは工場を稼働させることが難しく、打開策を模索しているのが現状です。
山神 営業部 東山直樹 課長
「最悪の場合、我々ホタテ加工会社ですけれども、他の魚種の仕事を探していかなくてはいけないかもしれない」
さらに、品薄で価格は跳ね上がっていて、6月中旬の今シーズン最後の入札では1kgあたり462円で、この時期では過去最高値となっています。
このため、この会社では高価格帯の商品でも売れる場所として、アメリカはヨーロッパなど海外への販路拡大を目指しています。
山神 営業部 東山直樹 課長
「お金のある国に販売していくのも1つの手かと思う。青森県『陸奥湾のホタテ』を海外にアピールするチャンスにもなると考えている」
青森県産のホタテは近年、海外でも評価を高めているため、山神は高品質の商品を開発することで海外での知名度を高めたいとしています。