「戸惑いを世の中に広げるおそれ」

高山俊吉弁護士は、「実際にこういう状況で歩道で自転車に乗るのは仕方がないだろうと思っている市民は少なくなく、それに無理もないところもある」と、利用者の心情に理解を示し、この項目は「非常に課題だらけ」と指摘します。

「原則こう、例外こうと言われても、自転車乗りの立場からすると、危険な状況にはなるべく遭遇しないように運転したい。だから自然に歩道に乗ってしまう。でもそれはいけないとされていて、これが反則金につながるのか、という戸惑いみたいなものを世の中に広げてしまうおそれがある」とし、定められたルールと実態との乖離や、新たな混乱について懸念を示しています。

来春の青切符導入で意識すべきことは、自転車の交通ルールそのものを、自転車に乗る人も乗らない人も含めて、社会全体でしっかりと理解し、隅々まで行き渡らせることが何よりも重要と言えるでしょう。