気象庁は18日、関東甲信などで梅雨明けしたとみられると発表をしました。本格的な夏のシーズンが到来し、厳しい暑さに注意が必要です。エアコンの使い方に頭を悩ませる人もいるのでは?
「除湿と冷房って何が違うの?」「なんとなく『自動』にしてるけど・・・」
そんなあなたに、効率的で省エネな『賢いエアコンの使い方』をお伝えします!

「設定温度を1℃下げる」OR「風量を強にする」どっちが効果的?

空調機器メーカー・ダイキン工業株式会社の重政周之氏と、マンションのリビング(約20畳)で検証しました。

▼設定温度:26℃
▼風量:自動

この状態から【1℃下げた場合】と【風量を強にした場合】それぞれで15分間つけっぱなしにします。

まずは体感温度です。
【1℃下げた場合】
飯田リポーター「急に涼しくなったという感覚は正直ないかな・・・」

【風量を強にした場合】
飯田リポーター「風が勢いよく出てきました。体感として涼しくなったと感じたのは風量を強くしたときです。」

サーモカメラで比較しても、【風量を強にした場合】の方が体の表面温度が下がり、室内の床や壁も冷えているのが分かります。

ダイキン工業広報 重政周之氏:
(風量を強くすると)部屋の中の空気がしっかり攪拌される状態になりますので、涼しく感じたのではないかと思います。

では、消費電力に差はあるのでしょうか?

【1℃下げた場合】
エアコンの設定温度を1℃下げ、15分間つけてみると…
消費電力は0.14kW⇒0.32kWと、一気に倍以上に!

【風量を自動⇒強にした場合】
設定温度はそのままに風量を「強」にして15分間つけてみると、0.14kW⇒0.17kWと、消費電力は少しの増加にとどまりました。

実は、設定温度を変更する際に使うのは「室外機」にある圧縮機。
風量を変えるときは「エアコン」内部のモーターと、稼働する場所が異なります。

ダイキン工業広報 重政周之氏:
圧縮機はエアコンの電力の約8割を消費する部品ですので、その分消費電力が大きくなります。

エアコン内部のモーターの方が消費電力が小さいので、【風量を強にする】方が省エネとなるのです。

1か月の電気代で比較すると、
【1℃下げた場合】は1か月約1050円だったのに対し、
【風量を強にした場合】は約480円と半分以下。
約570円お得になる計算となりました。
※電気代31円/kWhで算出 午後1時~3時に操作した場合 環境により異なります。

結果、【設定温度を「1℃下げる」】より【風量を「強」にする】方が効率的に冷やすことができ、かつ節電にもなることが分かりました。