山口県内で初めて5年連続で「健康経営優良法人」の認定を受けた会社があります。社員の健康を第一に考えた独自の取り組みが、注目を集めています。

県内初の快挙達成「ブライト500」に5年連続認定
山口県光市の巽設計コンサルタントは、建築や土木関係の設計を主に手がける会社です。2016年度に経済産業省が創設した「健康経営優良法人認定制度」で、県内企業として初めて5年連続の認定を受けました。この制度は、社員の健康管理を企業経営の一つとして取り組んでいる企業を認定するもので、社員が健康であることが業績や企業イメージの向上につながるという考え方から生まれました。

巽設計コンサルタント 光井謙二社長
「設計の仕事なので、個人のパフォーマンスを上げていかないと、時間だけでできる仕事ではない。やはり体・精神も健康で、いいパフォーマンスを出してもらえば、会社も発展するのではないか」
企業からの申請を受け、組織体制や改善状況などについて項目別に評価され、順位がつけられます。2025年、全国で認定されたのは1万9796社。その上位500社は「ブライト500」と呼ばれ、巽設計コンサルタントは5年連続でブライト500に認定されています。
健康経営事務局を設置、きめ細やかなサポート体制
社内で健康管理の取り組みを進めているのが「健康経営事務局」です。

入社14年目の小薄真衣さんが、健康経営事務局長として、社員に配る健康情報リーフレットを作成したり、社員の健康を守る活動にあたったりしています。
健康経営事務局長 小薄真衣さん
「体調不良が原因で、いいパフォーマンスができなかったり、休んだりすることは、やっぱりいい空気にもならない。みんなが会社に守られて、自分の健康を一番に大事にしながら働ける会社がいいなと思っています」

社内には、社員が健康を意識するように様々な仕掛けがあります。ロビーには健康づくりコーナーが設けられ、マッサージチェアや血圧計が置いてあるほか、社員が持ち寄った健康に関する本などが置かれています。
オフィススペースにも、健康についてのパンフレットなどが掲示されています。こうした取り組みは、トイレの個室内にも・・・。
小薄さん
「毎日何度も座るところなので、意識しなくても、この情報がなんとなく記憶に残るといいなと思って始めました」
自動販売機には、1本あたりで換算したエネルギーと糖質がそれぞれ記載されています。階段には登るごとに消費されるカロリーが貼ってあり、社員が健康管理を実感できるよう工夫されています。