職場での熱中症対策は「義務」に USJは「オアシス隊」が早めに出動

大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンで働くクルーはおよそ1万5000人。USJは客だけでなく、クルーの熱中症ゼロを目指しています。

「お疲れ様です。オアシス隊で回ってきました。ドリンクはいかがですか」

クルー
「ありがとうございます」

クルーの熱中症対策をするクルー、「オアシス隊」。飲み物に加え、塩分タブレットやおしぼりも配ります。

17日の大阪の最高気温は7月下旬並みの33.4℃。今年はオアシス隊の出動を去年より1週間早めたそうです。

オアシス隊
「体調崩されないように」

クルー
「ありがとうございます!」

実は職場での熱中症対策、今月から企業の義務となりました。対策を怠った場合には、罰金などが科される可能性があります。

ただ、対策に苦労する企業も。

夏と言えばの飲み物、麦茶。しかし、その製造現場は…。

「汗だくです」
「今年に入ってからは17日が一番暑い」

麦茶づくりに大切な「麦の焙煎作業」では、麦の香りと甘みを引き出すために、およそ250℃にもなる窯の周辺での作業が欠かせません。

小川産業 小川桂輔さん
「いまは43℃くらい出ている。いつもだいたい、外気温+10℃くらいなので」

作業場は、危険な暑さとなっていました。

そこで取り入れたのが、冷却ベスト。背面のタンクから氷や水を入れ、着用することで体を冷やすことができると言います。

その効果をサーモカメラで見てみると、着用前、窯の周辺で作業する従業員は、東部や背中が40℃以上を示すオレンジ色。しかし、冷却ベストを着用すると、背中は20℃以下を示す青色。全身も30℃程の緑の表示が多くなりました。

「らくです!相当らくです」

ただ、一番の暑さ対策はやはり…。

「麦茶です。生き返りますね。冷たい物を飲むと中が冷たくなって」

ほかにも、作業場にスポットクーラーを増設。従業員に小まめな休憩を呼びかけていると言います。

小川産業 小川桂輔さん
「これからどんどん暑くなって、もしかしたら40℃近くまでいく日も出てくるかもしれない。熱中症になってしまっては大変なので、体調管理を従業員に関して徹底していきたい」