国益ギリギリの交渉「最後はトランプ大統領が判断する」
藤森祥平キャスター:
“関税どころではない”という状況の中、実害も見え始めている日本にとって、今後この交渉はどうなりそうですか。

官邸キャップ 中島哲平:
日本政府としては、国益を損なうような合意はできないとして粘り強い交渉を続けていく考えです。
例えばいま、90日間は相互関税について上乗せ分は措置の猶予期間が設けられています。猶予期間の延長を求めていくというのも検討の一つとなっています。
さらに取材を進めていると、日米双方、相手に譲ることができないのかというと、どうもそうではないようで、今まさに、日米双方が国益をかけてギリギリの交渉を続けているという状況です。
ある日本政府関係者は「最後はトランプ大統領が判断する」と、「いつトランプ大統領の心変わりがあるかわからない」と見ていて、慎重に交渉を続けていきたい考えです。
小川彩佳キャスター:
複雑に絡み合う状況が刻々と変化していきますね。
藤森祥平キャスター:
妥協を示すべきなのか、どうなのでしょうか。
小説家 真山仁さん:
日本としてやるべきことはやらなければいけませんが、タイミングとしては最悪です。
逆にここで妙にこだわると、逆にトランプ大統領の機嫌を損ねかねません。「今それどころじゃない」と言われる可能性があります。
だからこそ、状況が分かり、両方の交渉ができる方法を取るというのが外交です。まっすぐだけではなく、変化球も投げないといけないときだと思いますが、その策があるのか。現状を見ていると、日本だけ次元の違うところにいる気がします。
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<プロフィール>
真山 仁さん
小説家「ハゲタカ」「ロッキード」など
最新著書に「ロスト7」