「食物繊維が大事」と言われるワケ

 “長寿の極意”、2つ目は「植物ベースの食事」です。京丹後エリアの食生活の特徴としては、▼魚をよく食べて、赤肉(牛や豚)をあまり食べない。▼食物繊維が豊富な海藻、根菜、雑穀米などもよく食べているということです。

 健康に暮らす食事のポイントとして、「腸内細菌」の存在が今、言われています。内藤教授によりますと、腸内細菌が活性化すると、便通のほか、最新の研究では糖尿病・認知症・がんなどのリスク低減にも効果があるとされています。

 腸内細菌が活性化するにはどうしたらいいのか。そもそも食べ物は、胃から小腸を通って大腸を通り、便として排出されます。小腸は栄養の吸収を、大腸は水分の吸収や便を出す働きがあります。腸内細菌の多くは大腸にいて、ここで活性化させるには“エサ”が必要ですが、私たちが食べたものの多くは小腸までで吸収されます。そうした中、体内で消化・吸収されず大腸まで届くのが「食物繊維」だということです。食物繊維が大事と言われるのは、大腸に主にいる腸内細菌に活躍してもらうためのエサが食物繊維だから、ということのようです。