■トンカツ店の意外な定食 肉も魚も・・・こだわりの脂


神奈川県・川崎市にある「とんかつ やまと」の看板メニューはとんかつ定食(900円)です。ジューシーな肉汁と脂の甘みが口いっぱいに広がります。


お客さん
「すごくサクサクしてて脂も乗って美味しかったです」

店のご主人は味の決め手となる脂のおいしさを知り尽くしたこの道50年のプロ。


とんかつやまと 高島正美さん
「(お肉を見せて)良い肉ですよ。霜降りの脂があって」

使うのは脂の乗った国産豚のみ。糖度が低い生パン粉でカラッと揚げることで肉の脂の甘みがより一層、引き立ちます。王道メニューにふさわしい職人の技術とこだわりが詰まったとんかつ。一方でこの“王道メシ”とんかつに匹敵するほど大人気の"異色メシ"がこちら・・・


店員
「刺身定食お待たせいたしました」

とんかつ店でまさかの魚。“異色メシ”刺身定食(900円)です。厚切りのブリやカンパチ、マグロなど15枚以上で900円とコスパ最強です。


お客さん
「脂がのっていました。今日はマグロとかも入ってて胃袋が喜んでました」

そう、ただの刺身じゃありません。"脂"を極めた達人だからこそのこだわりが。


とんかつやまと 高島さん
「(魚を見ながら)脂乗って最高!これはもうウマい」

毎朝5時に市場へ行き脂の乗った魚だけを厳選して仕入れます。この日の目玉は北海道産のまるまる太ったブリ。


とんかつやまと 高島さん
「北海道は今、脂の乗ったイワシがいっぱいいるんですよ。(ブリが)それを食べているから脂が乗るんですよね」

釣りの達人で魚の知識も豊富。一度釣った魚をお店で出してみたら、とろける味わいだと大評判に。瞬く間に地元で有名になりました。

王道メシの“とんかつ”と異色メシの“刺身”。肉と魚ともに脂の美味しさにこだわった2品、どちらが人気かランチタイムで調査を開始しました。


お客さん 
「ヒレカツいっぱい食べたい。だってここカツ屋さんでしょ」
「待てよ。ブリ刺身もあるのか。悩ましいな」

悩んだ末に注文したのは・・・

店員
「ヒレカツになります」

家族4人ともロースカツやヒレカツのセットなどをチョイスしました。


お客さん
「とんかつ屋さんと思って来て、確かに刺身はあるなと思ったんですけど、カツ食べなきゃいけないなと思って」

やはり王道は強い!とんかつの注文が次々に殺到。しかし刺身定食も負けてはいません。


お客さん
「刺身定食、一度食べたらやめられなくなっちゃった」

一度、刺身定食の魅力を知るとやめられなくなってしまうワケが・・・


お客さん
「すいません刺身を」

店員
「おかわり はい!」


なんと刺身定食のお客さんは刺身のおかわりが1人1回無料なんです。(※ごはんのおかわりは有料)

この日は分厚いワラサが5切れサービスです。


刺身をおかわりしたお客さん
「本当に頼めるんだと思って自分でも驚いちゃいました」

店員
「刺身定食です」


男の子
「お肉よりもお刺身が好きだから」

とんかつも負けじと追い上げます。

店員
「ヒレカツ定食です」

お客さん
「ヒレカツ定食のごはん大盛り」


そしてランチタイムが終了。結果はとんかつが24食。刺身定食が18食。王道メシのとんかつが勝利しました。


ちなみに、とんかつも刺身も両方いただける「とんかつ&刺身の合い盛り(1000円~)」のセットも人気でこの日は15食売れました。


とんかつ やまと高島さん
「やっぱり好きなものを食べてもらって、それで喜んで帰ってもらえればそれで良いんですよ」


店自慢の“王道メシ”も意外な人気の“異色メシ”もみんなに愛されるホンモノの味でした。