8月には大阪でイベントを… 次の一手

早くも次回の「すし会談」の話題も。新田知事は大阪での「すし会談」を提案し、竹内市長も合意しました。

新田知事
「今回、富山に来ていただきましたが、今度は私が出ていく。ちょうど中間地点、大阪・関西万博で盛り上がっている大阪で次はどうでしょうか」

武内市長
「いいですね!もう、すぐやりましょう。8月ぐらいに大阪で。関西万博に来られているお客さんたちも巻き込んですしのイベントを」

話題は富山県の成長戦略にも及びました。すしが地域のウェルビーイング向上やシビックプライド醸成に繋がるという考えを示しました。

新田知事
「富山県は『幸せ人口1000万、ウェルビーイング先進地域富山』を目指しています。そのためのブランディング戦略の一つがすしなんです」
「富山県は統計的に真ん中ぐらいの印象。でも何か一つ突き抜けようぜ、ということですしで一点突破しようという作戦です」

武内市長もこれに共感し、両者の目指す方向性が一致していることを確認しました。

竹内市長
「ウェルビーイングはその地域に住む皆さんが幸せを感じ、実感できることが大事。すしはその土地のいろんなものが凝縮され、自分たちの誇りに思えるもの。そのフックとしてすしがある」

さらに、行政だけでなく民間レベルでの連携も進んでいることが紹介されました。

武内市長
「私たちだけでなく、おすし屋さん同士も連携を始めている。こうやってどんどん渦が広がっていくのは嬉しい」

「尊敬できる同士として高め合いたい」

会談の最後には、メディアからの質疑応答が行われました。

Q.「お互いをライバルとして見ているか、協力する同士として見ているか」

北九州市 武内和久市長
「もちろん同士です。時に切磋琢磨し、時に競い合い、お互いの強みを共有することも大事ですが、日本の誇る伝統食文化であるすしを世界中に伝えていく伝道師として、志を共有する同士として高め合っていきたい」

富山県 新田八朗知事
「全く共鳴しますが、付け加えるならば本当に尊敬する同士。プレゼンをお聞きして、ちょっとメラッとライバル意識は燃えましたが、やはり手を組む相手は尊敬できるところじゃなきゃダメ。まさに尊敬できる同士に今日出会えた」

今後の展開について問われると、武内市長は、「8月に関西万博で盛り上がる大阪で共同イベントを行います。そして『すしのゴールデンルート』に多くの地域や民間企業を巻き込み、大きな流れを作りたい」と改めて意気込みを語りました。

新田知事も「すしはあくまでフックであり、真の目的は “まち” そのものを売り出すこと。すしを通して関係人口を増やし、ウェルビーイングを高めていきたい」と、すしの先にある大きな目標を示しました。

また、武内市長が締めていたネクタイが、富山県高岡市の工場で作られた魚柄のものであるというサプライズも。

「昨日の新幹線で気づきまして入手しました」というエピソードに、新田知事も驚きつつ「ご縁があるんですね」とこたえていました。

さらに、武内市長が学んだ「東京すしアカデミー」の設立者が富山県出身であることも判明。「運命の糸ですね」と、両者の不思議な縁を感じさせました。

「すし会談」は、単なる食文化のPRに留まらず、地方都市が手を取り合い、共通の資源を活かして新たな価値を創造しようとする意欲的な試みです。

今後、「すしのゴールデンルート」がどのように形成され、日本の地方創生にどのような一石を投じるのか注目が集まります。