イタリアで開催されたスケートボード世界最高峰の国際大会「WST WORLD CUP ROME 2025」男子パークで、日本勢初の表彰台となる2位に入った永原悠路(20、太陽ホールディングス)が10日、成田空港に帰国し「人生で一番良い結果を残せた」と喜びを語った。
逆転で掴んだ男子パーク日本勢初の表彰台
パーク種目は45秒間のランの中でトリックの難易度や構成を基準に100点満点で争う。8人で行われた決勝は、3本のランを実施し上位5人だけが4本目に進める。
昨年のパリオリンピック™代表の永原は、1、2本目を連続で失敗。「2本目は予想外。今までに無かったことが起きたので驚きと焦りがあったが、逆にあのミスをきっかけに3本目に集中力を高められた」と気持ちを切り替えた3本目のランでは全てのトリックを決め90.21点をマークし、5位に滑り込んだ。そして4本目では、パリ五輪でも決めた大技「キックフリップ540」をメイクさせ、3本目を上回る92.30点をたたき出し逆転で表彰台を掴んだ。
ロス五輪に向けて
「ロス五輪に向けて1回目の大会で、パリ五輪の予選に比べたらぐんと成長してこの予選に帰ってこられたと思うのですごく嬉しい」、そう話す永原は帰国した6月10日が20歳の誕生日。「実感はまだ湧いていないですけど、20歳になる前最後の大会で人生で一番良い結果を残せた」と表情を緩めた。

2028年にはロス五輪が控えている。日本のパーク界を牽引する永原は自身3度目の出場を目指す。「現状まだ日本人の中では一番ランキングが上だと思うので、そこは落とさないように。東京五輪の予選、パリ五輪の予選とこつこつ積み上げてきたものがある。今回の予選も今までの経験を活かして成長できれば」と語った。3年後への戦いはすでに始まっている。