全国で「随意契約」の備蓄米の販売が進むなか、青森県八戸市のコメ販売店では、取り扱う銘柄米の販売数量が6月に入り、2割ほど落ち込むなど市場への流入を前に影響が出ています。

今野七海 記者
「各地で備蓄米が販売されるなか、銘柄米の価格は高止まりしています」

八戸市の八食センターにある「食品・飲料のサービスエイト」では、県産米を中心に10銘柄を仕入れていて、店頭での販売価格は「はれわたり」が5kg・3800円などとなっています。

2024年の同じ時期と比べると1600円高くなっていますが、県外から訪れた買い物客にとっては割安な値段ということです。

埼玉からの観光客
「特Aでこの値段、だいぶ安い」

Q.埼玉で備蓄米の販売は?
「売られていると思いますが、買えない。買いに行っても売り切れ」

全国で随意契約の備蓄米の販売が進むなか、県内でも影響が出はじめています。

「食品・飲料のサービスエイト」では、コメの販売数量が5月と比べて2割ほど落ち込んでいるということです。

食品・飲料のサービスエイト 大澤次郎 店長
「政府の備蓄米は5kg・2000円前後と、1等米と比べて2000円弱、値段の差があるので、その影響が出ているのかなと」

店では4月に一度、値上げをしてから価格を維持していますが、随意契約の備蓄米の販売が県内でも始まると、銘柄米の販売にさらに大きな影響が出ると懸念しています。

食品・飲料のサービスエイト 大澤次郎 店長
「(販売数は)6月に入り、2割程度落ち込みがあるので、まわりの価格とあわせながら、当社の価格も利益を少し削ってでも値下げせざるを得ない状況も考えられるのではないか」

青森テレビの取材では、県内で随意契約の備蓄米の販売に伴う銘柄米の値下げを実施するスーパーは、9日時点では確認されていません。

一方で大澤店長は今後、販売数量がさらに落ち込むことがあれば、銘柄米の仕入れ値が高止まりしていても、価格の値下げを検討する必要があるということです。