地球46億年の歴史と土の誕生
実は地球の46億年の歴史で土が形成されたのは、比較的最近のことでした。藤井さんは「陸地に植物が上陸できたのは5億年前のこと。それまでの41億年間、陸地は岩石砂漠だったのです。その砂漠に植物の死がいが加わって初めて土ができました」と解説します。
土の出現するまで、なぜ長い時間がかかったのでしょうか。「大気中に酸素が充満するまで時間がかかり、現在のレベルのオゾン層ができたのはたった7億年前のこと。ようやく陸地が安全な場所になり、5億年前に植物が上陸できるようになったのです」と藤井さんは説明します。
最初はコケ植物が上陸し、次にシダ植物が現れ、多様な植物が定着することで長い時間をかけて土が形成されていきました。私たち人間の祖先(両生類)が陸上に姿を現したのは、植物上陸から約1億年後の4億年前頃だったといいます。