国会での議論状況は…

TBSラジオ国会担当の澤田大樹記者によると、現在の国会での議論状況は次のようになっています。

立憲民主党:
民法を改正し、選択的夫婦別姓を制度化する案。子どもの姓については、結婚する際にどちらの姓にするか決める内容。

国民民主党:
民法を改正し、選択的夫婦別姓を制度化する案。結婚する際に「戸籍筆頭者」を決め、子どもの姓は筆頭者の姓になる。

日本維新の会:
別姓制度の導入ではなく、戸籍法を改正し、戸籍に旧姓を記載するなど法的に通称使用できるようにする案。

自民党:
今国会での法案提出を見送る方針を固めた。野党案に反対する党議拘束をかけることも検討したが、見送る方針。

澤田記者は「衆議院法務委員長のポストを持っている立憲民主党は、今国会中の成立を目指し、内容の近い国民民主党に秋波を送っているが、国民サイドは難色を示している」と分析。

「ただ、参院選を前に各党の判断を示す意味でも採決自体は行いたい考えで、選択的夫婦別姓実現に前向きな与党・公明党および自民党内の推進派の動きも含め、会期末にどういった結果になるのか注目が集まります」

30年近く進展がないままの選択的夫婦別姓。当事者たちの声と各党の政治的思惑が交錯するなか、制度設計の具体的な議論がどう進むのか、今後も注目が必要です。