コメのありがたみをかつてないほど実感する日々が続く中、産廃処分場の排水による水質汚染を懸念して、「コメが作れない」という人達がいます。取材してみると、影響を受けるのは、一部地域の米作りに留まらない可能性が見えてきました。

三原市本郷町の農家、竹之内昇さんは、今年、収穫時期の早い「ヒカリ新世紀」を作付けすることにしました。離れて暮らす息子さんが手伝ってくれます。ただ、作付けできるのは、田んぼ65アールのうち半分ほどです。

農業 竹之内昇さん
「JAには本当は出荷したいんじゃけど、まだ産廃場が収まらんから、出したいのはやまやまなんですが。我慢。悔しいんですけどね、本当は出したいんですよ。今ね、高いから」

竹之内さんの田んぼのすぐ上流にあるのが、本郷最終処分場です。2022年9月にゴミの搬入が始まって以降、これまでに6万6千トンが埋め立てられています。