本格的な雨のシーズンになりました。ニューズナウでは、雨期防災についてシリーズでお伝えします。

1回目は、桜島で7年前に起きたがけ崩れと、降灰が大きく影響する土石流災害についてです。

(上村幸治さん)「ここが崩れてですね。車庫はこの辺でした」

桜島の古里町で町内会長を務める上村幸治さん(73)です。

7年前の7月7日夕方、この場所で住宅の裏山が崩れ、80代の夫婦が亡くなりました。

がけ崩れは山の斜面の表面が崩れる「表層崩壊」とみられています。

一般的に、1時間に20ミリ以上の強い雨や、降り始めてからの雨量が100ミリを越えると、土砂災害が起こりやすくなると言われていますが、古里町では、斜面が崩れる直前、1時間雨量が29ミリ、6日前からの雨量が421ミリに達していました。

(上村幸治さん)「家にいた。うちのいとこが家まで教えてきてくれて。がけが崩れているぞと。もう土砂で埋まっていた」

あの日は鹿児島市全域に「避難準備・高齢者等避難開始」の情報が出されていましたが、上村さんも当時現場近くの自宅にとどまっていました。

(上村幸治さん)「まさかここが崩れるなんて、思いませんよね。慣れでしょうね」

がけ崩れをきっかけに、住民は避難を心がけるようになり、去年の雨の時期は3回、避難所へ避難しました。

(上村幸治さん)「早めの避難ですよね」