「懲らしめ」でなくなる?100年ぶりに変わる刑罰
国は2022年、100年以上続いてきた「懲役刑」と「禁固刑」を廃止。「拘禁刑」と呼ばれる新たな刑罰を導入することにしました。

背景には、受刑者の再犯率の高さがあります。刑務所に入った受刑者の数はこの20年で約6割減少しましたが、出所後に再び罪を犯して刑務所に入った再入者の割合は50%前後で高止まりしています。
再犯を防ぐなどの目的で「拘禁刑」が導入されることになったのです。一体何が変わるのでしょうか。

これまでの「懲役刑」は文字通り、罪を犯した人を「懲らしめる」という意味合いが強く、裁縫などの刑務作業を受刑者に義務づけていました。「拘禁刑」ではその義務がなくなります。

受刑者は、入所時の面接などを踏まえて、年齢や依存症の有無などに応じて24のグループに分けられ、特性に合わせた作業をしたり指導を受けたりします。
例えば、高齢受刑者は身体機能を向上させるプログラムを受けたり、薬物依存症の受刑者は治療を重視したりします。受刑者それぞれの出所後の生活に必要な技能や知識の習得が重視されることになったのです。
今回が9回目の服役だという、先ほどの86歳の高齢受刑者は…

受刑者(86歳)
「腰さえ治れば まだまだできると思うので、もう一度ね、人間らしい生き方をして、惜しまれる人材になって私は死にたいと思う」














