実は「車の中の対応」も「日常の子どもとの関わり」も基本は同じ

楢嵜日佳 特任教授(環太平洋大学こども発達学科)
「日頃から子どもの思いをポジティブに受け止めたり、子どものしたいことを親も一緒に楽しんだりできる関係性ができていると、子どもも大人の思いを受け止めたり、大人の期待に応えたいと思ったりするようになります。大人の姿は子どものモデルなのです。

逆に、日頃、大人の都合を優先していると、子どもは、自分の思いを聞いてもらえる場面を察して、「運転中に泣くと、自分の言うことを聞いてもらえる」といった学習している子どももいます。

大切なのは「ゆとり」と「ポジティブ」

楢嵜日佳 特任教授(環太平洋大学こども発達学科)
「今年の夏休みのドライブは、『子ども優先のゆとり計画』と『ポジティブな言葉』で楽しいお出掛けにしてください。車中では、泣いていない時に『元気でいてくれてありがとう。一緒に行けてうれしいよ』『泣かないでいてくれるから、安心して運転できるわ、ありがとう』といった声かけをしてみてください【画像⑤】。

「親も、子も、怒らず泣かず、楽しいドライブになってほしいと思います。車という狭く密閉された空間で険悪な雰囲気になると、せっかくの楽しいお出かけが台無しです。楽しい思い出ができるようチャレンジしてみてください。」

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「日頃の生活の中でも、褒めたり褒められたり、ポジティブな言葉を掛け合ったりすることは、親にとっても子どもにとってもストレスを軽減し、心の健康を促進します。大人でも褒められると嬉しくなりますよね」

「ドライブ中はもちろん、ドライブ後も、親子でも、大人同士でも、お互いにねぎらいや感謝、幸せな気持ちを言葉にして伝え合ってみてください。ぜひ、楽しいお出掛けを!!」

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楢嵜日佳特任教授(環太平洋大学こども発達学科)【画像⑦】
4人の子育てをしながら岡山県吉備中央町の幼稚園で25年間教諭として勤務
現場での経験を生かし幼稚教諭、保育士、保育教諭の育成に取り組む