本格的な夏山シーズンを迎える中、滑落による死亡事故や遭難が相次いでいます。安全に登山を楽しむためには、事前の計画と適切な装備が欠かせません。

登山届提出は約3割の現実

アウトドアブームを背景に、登山の人気は高まっています。大分県内にもくじゅう連山をはじめ、魅力的な山々が多く、県外からも大勢の登山客が訪れます。

祖母山:5月3日

祖母・傾山系など、ほとんどの山で山開きが行われ、シーズンの到来を告げています。そこで、注意が必要なのが山の事故です。

5月14日、大分と宮崎にまたがる傾山で登山をしていた70代の男性が滑落し、死亡しました。

県内では、過去5年間で232件の遭難が発生し、最も多い原因は「道に迷う事故」で、95件に上っています。

中島三奈記者:
「遭難事案が発生した際に救助の手がかりとなるのが登山届です。連絡先や登山ルートなどを記入し、ポストの中に入れます」

しかし、232件の遭難のうち、登山届を出していたケースは3割にとどまっています。登山地図アプリ「YAMAP」を使ったオンラインでの提出も可能で、県警は登山届の提出を呼びかけています。