民間委託の理由は”高額なプールの維持管理費”

昨年度の様子

今年度から小学校の水泳授業の民間委託を本格的にスタートさせた福岡市。

昨年度は4つの小学校でモデル事業として実施。

効果を確認できたとして今年度は市立小学校146校のうち37校で行われています。

使用するのはスポーツクラブなど民間のプールの他、市民プールや県立プールなど36か所のプールです。

授業は1日2コマ続きで4回から5回。

学校で行う水泳授業と変わらないコマ数が行われます。

警固小学校

民間委託を進めた背景にあるのはプールの老朽化に伴う高額な建て替え費用や維持管理です。

本田奈也花 アナウンサー
「かなり年季が入っていますね」

警固小学校 田中賢治 校長
「塗装がはげてきてますね。もう50年くらい経っているんじゃないかと」

また水泳授業が行われる6月7月の間、水をろ過する機械の稼働や塩素濃度のチェックなどは教員の仕事でした。

警固小学校 田中賢治 校長
「毎日ここに来てやっていました。先生たちの負担は大変だったと思います」

モデル事業ではコスト面でも効果が確認されました。

プールの維持管理費は、改修費用や水道代など年間平均でおよそ870万円かかるのに対し、民間委託の場合、移動のバス代や指導料を含めてもおよそ450万円と半額近くに抑えられたということです。

さらに・・・

天候に左右されず、教員の負担軽減も

警固小学校 田中賢治 校長
「去年までは気温が低い中、水温が低い中やると唇が紫になって震えている子もいたんですけど、今年はいないですもんね。子供たちにとっても先生たちにとってもすごくよかったと思っています」

去年まで児童と一緒にプールに入って指導していた教員は、プールサイドで児童の安全確認と成績を付けるための評価を担当。教員の負担軽減にもつながっています。

6年生の担任
「雨だったら中止だよというのがあったので、中止になったとき何するということを考えたりしなければならなかったんですけど、それがないので、そこが安心して授業できるかなと感じています」

6年生
「楽しいです」「去年は雨とかで2、3回くらいしかできなかったんですけど、ここだったらずっと練習できそうなので目標に向かっていきたいです」

6年生
「きょうはしっかりとバタフライの足を勉強したりしました。やっぱプロのコーチなので教え方が違う。ほめてくれたりとか教えてくれてうれしい」