■廃棄を防ぐ花の“サブスク” 規格外でも「生けやすいサイズ感」

こちらは花を生産する前林さん。フラワーロスの問題に胸を痛めていました。葉が鮮やかな白、中央は薄紫に色づく“葉牡丹”の栽培がいま、最終段階を迎えていますが…

前林園芸 前林陽介さん
「もう細かったり商品にならないものは、少なからずはあります。ほとんど捨ててしまいますね」

茎が曲がっていたり短かったりすると規格外として市場に出荷できず、廃棄することに。(株式会社ジャパン・フラワー・コーポレーションによると)厳しい規格などを理由に、日本では年間10億本もの花が消費者に届くことなく捨てられているといいます。こうした、花の廃棄を防ぐため独自の規格を作ったのが花のサブスク「ブルーミー」です。

ブルーミー 依田美奈さん
「曲がってしまっているものですとか、お花の長さが短いものがブルーミー規格となっています」

規格外でも買い取ることができる理由は、利用者に届けるサイズ。郵便ポストに入るよう、花は25センチまでにカットするため根元が曲がっていて、通常、廃棄される花も根元を切ることで出荷できるのです。

ブルーミー利用者 千田桃世さん
「すごく生けやすかったです。コンパクトなサイズで届くので、長さの調節とかも小さい花器にもすごくしやすくて、いいサイズ感だと思います」

このサービスの利用者が増えるほど、フラワーロスを減らせるといいます。先ほどの農家「前林園芸」は、去年12月から規格外の花をブルーミーに出荷。さっそくあの葉牡丹も花束に使われていました。

前林園芸 前林陽介さん
「(Q.規格外を買い取る仕組みは?)規模によって変わってくるが、期待を持てるサービスかとは思います」

ブルーミー 依田美奈さん
「農家さんにとってもメリットになることが結果としてブルーミーにもメリットになる」

フラワーロスをなくすために、あらゆる場所から小さな芽が出始めています。