私たちの生活に彩りを添えてくれるお花ですが、日本では年間10億本が廃棄されるなど、「フラワーロス」と呼ばれる問題も起きています。捨てられる花を生まれ変わらせる取り組みを取材しました。

■結婚式の花がもったいない!新たな使い道とは

神奈川県鎌倉市にある「HOTEL AO KAMAKURA」。
部屋の片隅にあったのは…

日本サステナブルフラワー協会 安永かおり代表 
「きのう結婚式を終えられた方の花たちです」

結婚式を彩ったコスモスやマリーゴールド。通常であればこのまま捨てられてしまいます。安永さんは、こうした花を救いたいという思いから式場などから廃棄予定の花を引き取っています。落ちた葉っぱの1枚まで大切に拾い、ドライフラワーにしたあとキャンドルにします。

また、廃棄される花を少しでも多く救えるようワークショップやオンライン講座を開き、活動の輪を広げています。

安永かおり代表
「今まで捨てるのが当たり前だった。でもそれを変えていこう、みなさんといっしょに変わっていこうよという気持ちでやっています」

■捨てられる花を再利用したジャイアントフラワー 生花より大きい

花の命を循環させる活動は都内の花屋「ローランズ 原宿店」でも。フラワーロスを減らそうと取り組んでいるのが…

ローランズ代表取締役 福寿満希さん
「お花を再生して作られた名刺になっております」

長さを調節するために切った茎などを捨てるのではなく活用しようと、7年前から紙作りを始めました。茎の部分から繊維を抽出し、古紙と混ぜ合わせて紙にします。

ローランズ代表取締役 福寿満希さん
「スケッチブックです。中を開いていただくと、結構こういう線とか」

よく見てみると茶色い繊維が。スケッチブック2枚に1本分のお花が含まれています。他にも2022年の夏から販売を始めたジャイアントフラワー。生花と比べてみると大きさは歴然。

使われるのは3つの花びらのパーツ。大きさの違う花びらを交互に重ね合わせていくと、花としてよみがえります。

上村彩子アナウンサー
「プロポーズでこういうお花をもらうと、結婚式にももらったお花を飾ったり、長期的に使うことが出来るというメリットもありそうですね」

ローランズ代表取締役 福寿満希さん
「写真映えするお花なので、そういったところで今後活用されていくといいなと思います」