両手が自由になるリュックサックは、災害時に必要なものを持ち出す必需品です。ただ、重いリュックを長時間担ぐと肩や腰に負担も…。実は、背負い方次第では、重いリュックを“軽く”感じさせる方法があるんです。

最近、若い世代を中心にリュックの位置を腰よりも下に背負い、揺らして歩く人が多く見られますが、実はこれ、重く感じる背負い方なんです。では、どうすれば、“軽く”感じるようになるのでしょうか?
▼密着させる・揺らさない

まず、体に密着させ揺らさないことです。揺れると「※慣性の法則」が働くので、リュックを背負っている人に、その場にとどまろうとする力が働きます。揺れに反発した力を出すことになるので揺れるとすごく重く感じてしまうのです。
【慣性の法則】
力を加えない限り、静止している物体はそのまま止まり続け、動いている物体はその速度を保ったまま同じ速さでまっすぐ進み続けるという物理的な性質を表した法則

アウトドア用リュックには、ショルダーハーネスの胸とウエストにベルトがあり、体に密着するように留めるので揺れないようになっています。
▼重心は高い位置に

肩ひものストラップを短くして重心を高くします。そして、重いものをリュックの上部に置くと、リュック全体の重心が高くなり、自分と荷物の重心が近くなるので“軽く”感じます。

アウトドアをする人は、テント等の重い荷物はリュックの底ではなく、必ず上の方に入れています。
・荷物(重心)の位置が低くなると…
体が後ろへ反ってしまい、それをカバーするために体が前屈みに
⇒ 肩こりや筋肉疲労につながる
・荷物が片方に偏っていると…
バランスが取りづらくなり、姿勢が悪くなったり、片方の肩へ負担に
⇒ 疲れやすくなる