
「天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権」を制した後、2025年に入って、松本さんは「引退」を決意したという。
◆松本愛希穂さん
「バレーボールに対して“一途”じゃなくなくなっている自分がいたんですよね。ちょっと違うことに目が向いたり…。『100%、バレーボール』とやっていた自分じゃなくなったのが、きっかけです」
◆松本愛希穂さん
「『一途じゃない自分』を見つけて、それに気付いてしまったので『もう、そういうタイミングなのかな…』って。潔く、自分の中で、それこそ迷い無くスパッと決めることができました」
バレーボールが大好きで、そこに全てをかけてきた。そんな松本さんだからこその決断だった。

5月11日、引退セレモニーの日。会場は、松本さんを応援してきた大勢のファンであふれていた。大けがからの復活、V2降格、そんなチームをキャプテンとして引っ張ったこと。松本さんの軌跡・功績を、会場のみんなが、知っていた。
◆松本さんのファン
「昔から、最初からファンで…。小さい体ですけど、どんどんアタックしていく姿、果敢に挑んでいくところが良かったと思います」
◆松本さんのファン
「『お疲れ様です』というのと、感動や元気をいっぱいもらえたので『ありがとうございます』と言いたいです」
在籍した5年間で味わった、辛さ、苦しさ、そして喜び。様々な思いを、最後はファンに届けた。

◆松本愛希穂さん
「『楽しい』から始まったバレーは、『勝ちたい』を求めて、苦い感情を交えながらも、私をたくさん成長させてくれました。大きなけがをしたときの、あの悔しさも、鮮明に覚えています。『絶対、上に戻ろう』と信じて、応援してくださったファンの皆様には、感謝でいっぱいです。本当に、5年間、今までありがとうございました」
バレーボールへの“情熱”を胸に駆け抜けた、21年間の競技人生。ファンの、温かく大きな拍手を背に、松本さんはコートを去った。
そんな彼女は、これからの人生を、どのように過ごしていくのだろうか。私たちは松本さんに、「未来の自分」に宛てた手紙を書いてもらった。