早くから“折り鶴が持つ力”を訴えて再生活動を続けてきた人がいます。NPO法人「おりづる広島」の理事長、船田和江さんです。再生紙づくりは府中町にある障害者の作業所に委託しています。

NPO法人「おりづる広島」 船田和江さん
「世界中から広島に来た鶴を折り鶴をまた世界に飛ばす。まず最初に手をつけたのがハガキです」

きれいな再生紙にするため、金・銀、黒などの鶴や、糸を取り除いていきます。牛乳パックからとったパルプに折り鶴を混ぜたら紙をすきます。水分を乾かしたら、鶴を貼り付けて完成です。あたたかみのあるハガキが出来上がりました。

障害者の自立支援にもつながるよう、クオリティの高い商品を目指してきました。

ハガキから始まった取り組みは広がり、「おりづる広島」の再生紙は、平和イベントのプログラムなどにも使われるほか、国内外のアーティストからも注文が入るようになりました。

NPO法人「おりづる広島」 船田和江さん
「折り鶴の入れ具合によってにじむ、破れる弱さがあります。それの改善に年数がかかりました。3年かかった。折り鶴再生紙は非常にメッセージ性が高いと思うんですね。だからもっともっとアーティストにも広めてもらいたい」

船田さんは情熱を込めて語りました。

折り鶴の持つ力とインパクト。そして平和への願い。折り鶴再生の可能性を探る取り組みが続いています。