国産SAFの立役者、日揮の西村さんが目指す未来とはー

日揮 西村 勇毅氏
「例えば我々は小学校にこの活動を広げるために、出前授業をおこなっています。もう本当に目を輝かせて、楽しそうに聞いてくれるんですね。みんながワクワクするようなこと、これを引き続き皆さんとともに作り上げていきたいなと思っております」

鳥海 高太朗氏
「使った油はまたお店に持っていくとか、そういう回収をするということが
20年後や30年後には当たり前のことになっているんじゃないかなということはありますよね」

西村 勇毅氏
「そういった活動が地道ですけど、広がっていくといいかなと思ってます」

経済産業省のホームページによると、年間に回収している廃食用油は38万トンありますが、そのうち12万トンを輸出しているため、日本は輸出した原料をもとに製造された割高なSAFを輸入している状況です。
 国土交通省のホームページによると、ノルウェーやフランスではSAFの混合を義務化しています。また英国運輸省の報告によると、イギリスは2050年までに航空燃料の75%をSAFにすることを目指すとしています。世界のSAFへの取り組みを見ても、日本は国内で資源循環させて、国産SAFを量産していくことが急務になっています。

コメンテーター 清水 章弘
「ここまでの広がりを今後見せるんだっていう可能性にびっくりしました。たぶん要点は二つで、いかに資源を循環させて我々がリサイクルに持っていくとか循環させていくのか、というところと、あとおそらくこのパーセンテージの増やし方は、企業努力や技術の革新によって今後値段が下がっていくであろう、抑えられていくだろうってことですから、その両面に期待しています。」

弁護士 八代 英輝
「航空ジェット燃料ってほとんど成分が私達の身近にある灯油と変わらないんですよ。
ですから食用油を蒸留精製して灯油と同じような成分にしていくんですけども、バイオエタノールとかを使ってもできるんですけど、それはそれでやはり作物を油にするということで環境負荷がかかるんですね。
ですので廃油のリサイクルに関しては、それができた方がもう圧倒的に効率が良いので、やはりいかに集めてくるかということと、それから各空港にこれからどう配備していくかが課題だと思います。」

「祝国内初!ついに実用化されたSAFを搭載した民間の旅客便が飛行!航空アナリスト・鳥海高太朗が現地からお届け_〈3〉天ぷら油で飛行機が空を飛ぶ!?持続可能な航空燃料SAFとは―_SDGs企画【ひるおび】」に続く)

(ひるおび 2025年5月1日放送より)