いわゆる「袴田事件」の再審をめぐる審理で東京高裁の裁判長が11月1日、静岡地検を訪れました。再審の可否の判断材料となる検察側のみそ漬け実験を視察しました。

1日午後、静岡地検を訪れた東京高裁の大善文男裁判長ら裁判官2人。再審の可否を判断する重要な実験の視察が目的です。

1966年に旧静岡県清水市(現静岡市清水区)で起きた一家4人の強盗殺人事件をめぐっては、犯人が事件の際に着ていたとされる血液のついた「5点の衣類」が事件から1年2か月後にみそタンクの中から見つかり、袴田巌さんを有罪とする重要な証拠とされてきました。

弁護側は「5点の衣類」の血痕にみられた「赤み」に着目し、「血痕を長期間みそにつけると赤みは残らない」と結論付け、「5点の衣類」は発見前に捏造されたものだと主張。一方で、検察側は赤みが残る可能性があると主張し、2021年9月から独自に血液を付着させた布をみそにつける実験を行っていました。

実験開始から1年2か月を経た11月1日、大善裁判長らは弁護団立ち合いのもと、事件発生から「5点の衣類」が見つかるまでの時間と同程度、みそにつけた布を引き上げ、写真などに収めたということです。

弁護団によりますと、大善裁判長はこの実験の結果などを踏まえ、年度内にも再審の可否について判断する意向を改めて示したということです。