恩師の言葉「吃音があるからできることもある」
100人に1人の割合で発症すると言われる吃音。「あああ、あのね」という風に言葉が連発したり、「あーーーのね」という風に最初の言葉が伸びたりと、人によって症状は様々です。
小溝さんは言葉を話し始めたころから吃音の症状がありました。中学生になりクラスメイトに吃音のことを打ち明けますが、吃音をマネされたりからかわれたりし、次第に隠すようになったといいます。
転機は高校時代。小溝さんの吃音に気づいていたバレー部の顧問からの進路についてのアドバイスでした。
(小溝幸音さん)「部活の顧問の先生に進路を相談していて、そのときに『小学校の先生いけるけどな』って言ってくれて、『吃音があるからこそできることもあるよ』っていうひと言もあって。吃音があるから先生になって、吃音がある子たちやほかの障がいのある子たちの支えになりたいって思いました」
母・京子さんは小学校教諭です。小溝さんも小さいころは「学校の先生になりたい」と思っていましたが、大勢の前で話すときなどに吃音が強く出るため、いつしか諦めていました。京子さんは娘の決断を応援しています。
(母・京子さん)「先生の大変さはわかってるから、先生かあと思いながら。でも合うなと思ってたので、それはずっと言ってて、絶対に先生合うでって」
(小溝幸音さん)「吃音があるから障がいがある子たちに寄り添える先生になれるかなって」
(母・京子さん)「そうやな、自分もあるからな、しんどかったとき」
(小溝幸音さん)「体験談をもとにしゃべれるかなって」