医師たちが、これまで当然のように選んできた「保険診療」の道を離れ、美容医療へと舵を切るケースが増えています。特に、研修を終えたばかりの若手医師が直接美容医療の世界へ飛び込む「直美(ちょくび)」と呼ばれる現象が医療業界で大きな注目を集めています…

急増する美容外科医と「直美」現象

二重整形や豊胸など、自費で施術を行う「美容医療」。今や、大人だけでなく小学生までも施術を受けるほど身近なものとなっています。

厚生労働省の調査によると、2008年を基準とした場合、2022年までの約15年間で医師全体の数は1.1倍に増加しました。これに対し、美容外科医の数は驚くべきことに3.2倍にまで膨れ上がっています。

急激な増加の背景には、若手医師たちの「直美」現象があります。

「直美」とは、初期研修を終えてすぐに美容医療の道へ進む医師のことを指し、特に20~30代で美容外科に携わる医師が大幅に増加していることが分かっています。