10万倍から100万倍規模の乱泥流と推定

研究チームが撮影した映像には小規模な乱泥流が映っていますが、竜巻のようなものが水中で発生し、海底の柔らかい堆積物を巻き上げている様子が確認できます。

立石准教授は去年の地震では、この10万倍から100万倍規模の乱泥流が発生したと推定しています。


海の幸への影響はまだ続く…

富山大学 立石良准教授
「かなり広い範囲に拡散する現象なので、広い範囲で、エビが獲れなくなったり、カニが獲れなくなったりということの説明がつくのかなと思っています。例えるなら公害のような、大気汚染のような状態と同じだと思っていただければいいかなと。非常に呼吸しづらいとか、とにかく生活しづらい状態にはなってくるだろうと」

堆積物が巻き上げられて海水と混ざり合い、粘り気のある泥水になったことで、シロエビやベニズワイガニの生息環境が悪化したとみられます。

立石准教授は、乱泥流による富山湾の海の幸への影響はまだしばらく続くと見ており、引き続き水質調査などを行いメカニズムの解明に努めたいとしています。

富山湾の豊かな海の幸を取り戻すため、研究者たちの調査は続きます。