◆金田喜稔さん
「日本で一番強かったセンターバック・秋田監督が、そう簡単に相手にボール(クロス)を上げさせるサッカーをやってはいけないし、クロスが上がってきたとしても、守備陣はちゃんと体をぶつけて競り合わなきゃいけない。そして、外にいる選手を絞って“セカンドディフェンス”としてこぼれ球を狙わなきゃいけない。これらは、秋田監督が一番選手たちに教えていることじゃないかなと思っているんですよ…(笑)」

◆金田喜稔さん
「ただ、秋田監督も今シーズンから指揮をとり、去年から選手もだいぶ変わっているので、攻守においてのチームの“一体感”を非常に大事にして、ここまでチームを作ってきたという背景があるんですよね。その“一体感”、宮崎戦で言うなら『2点リードで迎える後半に向けて、どういう戦略でやっていくのか』っていうのも含めて、『状況に応じた、チームが取る戦術の一体感』というのも積み重ねていくと、これから順位が上がるチャンスも十分あります」

◆金田喜稔さん
「前半を、1点リードで終えたのか、2点リードで終えたのか、あるいはリードされて終わっているのか。『それぞれの状況で、チームが一体感・同じ戦術・共通イメージを持って後半のピッチに上がっていく』ことがすごく大事になってくると思います」

「一体感」というキーワードは、金田さんが解説を務めた12節のカマタマーレ讃岐戦でもポイントになった。

この試合、高知は前半0-0で終えたものの、後半に2点を失って敗れた。2点とも同じような失点で、讃岐は、ボールを奪った1人目が精度の高いパスを出し、そのパスを受けた2人目との“息の合ったコンビネーション”で突破。そしてゴール前でフリーになっていた3人目にボールが渡り得点につなげた。

金田さんが話す“一体感”を「決定的な場面」で発揮して得点につなげたのが讃岐だった。