雨が少なく川の水が乏しい地域で農業に欠かせないため池。最近の豪雨では決壊して死者が出るなど大きな被害が相次ぎ、急ピッチで対策が進められています。

(県中部振興局農林基盤部・佐藤広光部長)「当時水中ポンプを10台程度かませて排水処理をし、水位上昇を何とか免れたといった状況にありました」

大分市西部にある「放生溜池」。2020年7月豪雨の際、水をせき止める「堤体」の法面が崩壊するなどの被害が発生。当時は改修工事中で池の水を抜いていたため、雨で溜まった水をポンプで排水することで決壊は免れました。

「放生溜池」 2020年7月

(県中部振興局農林基盤部・佐藤広光部長)「新しく『洪水吐』を作りました。水面がコンクリートの天板の高さまで来ると越流して降った雨がそのまま流れると仕組みです」

改修工事は3年前に完了。堤体を補強したほか、洪水を安全に下流に流すための設備や監視カメラを設置するなど決壊を防ぐための対策が強化されました。

放生溜池

(県中部振興局農林基盤部・佐藤広光部長)「堤体の安定度をきちっとやり直したということで非常に地元の方も安心感を得られたと考えています」