自民党の西田昌司参院議員が「ひめゆりの塔」について「歴史の書き換え」などと主張した一連の発言について、沖縄県議会では抗議決議の調整が難航しています。
西田議員は、ひめゆりの塔の展示をめぐる発言を謝罪・撤回したものの、県内の沖縄戦の教育について「かなりむちゃくちゃな教育をしている」などと発言したことについては、「間違っていなかった」と主張しています。
こうしたなか県議会は、全会一致での抗議に向け16日の臨時本会議で抗議決議の案を採決する方針でしたが、16日午前の時点では各会派の意見がまとまっていません。
県政与党・てぃーだ平和ネットの山内末子県議は、西田議員による「沖縄戦の実相をゆがめている」との発言に対し、抗議決議の文案には史実を入れ込む必要があるとして、沖縄が本土防衛の「捨て石」にされたことや、「軍隊は住民を守らない」といった沖縄戦の教訓に触れるべきだと主張しています。
一方で野党、沖縄自民党・無所属の会の座波一県議は、西田議員の発言は沖縄の実相を否定するものではないとして、「話が逸脱している」と反発しています。
また中立会派、維新の会の當間盛夫県議は、西田議員の議員辞職や離党勧告を求める文言を加えるべきだと主張していて、全会一致での抗議決議は不透明な状況です。