幼虫は、あろうことか「イネの根」を食べてしまう!
ー幼虫は、何を食べるのでしょうか。
(東洋産業 大野竜徳さん)
「幼虫の餌はイネの根です。根を食べてすくすく幼虫が育ちます」
「根っこを食べられてしまったイネは栄養をうまく吸い上げることができなくなってしまい、大きなダメージを受けます」
「ひどい場合には、根をぼろぼろにされて株枯れしてしまうこともありますが、枯れなくてもイネに対する被害は大きいです」
「ちょうど、イネミズゾウムシの幼虫が出現して、被害を拡大させる5月下旬から6月下旬にかけて、この時期は今年のイネの出来を占う大事な時期です」

「イネは田植えが終わって約3週間経過すると『分げつ』を始めます。
分げつというのは、稲の苗が穂を出すための新たな茎を出すことを言います」
「この時期に根を食べられたイネはうまく成長できません。大きく成長できないだけでなく、今年の秋に実るための穂を出す準備もできないのです」
「穂を出す準備ができていないと、イネが夏にどんなに成長しても実りはありません」
「つまり、イネミズゾウムシが夏までにイネにダメージを与えてしまうと、秋の収穫量が減ってしまう恐れがあるのです」