“骨抜き”との批判も出ている「年金制度改革法案」が16日に国会に提出される予定です。
「骨抜き」とは?「年金改革」自民党が考える当初の案
井上貴博キャスター:
これだけ少子高齢化が進んでいる日本で、年金制度が厳しくなっていくのは想像できますが、どうやって持続可能なものにしていくのか。その中で、自民党のある案がありました。
そもそもの財政検証のモデル世帯というのが、夫が会社員、妻が専業主婦にしている時点で、どれだけ時代遅れなんだという感じはしますが…これは少し置いておきましょう。

今後どうなっていくかという「財政検証」が行われました。そこで、2024年度と2057年度を比較しました。
平均の手取り額は、インフレなども加味して増えそうということがわかりました。しかし、手取りは増えているのに、もらえる年金は少し減ってしまう。
特に深刻なのは、基礎年金部分が3割も減ってしまいます。これは由々しき問題だということで、何とか補填しなければいけない。そこで、減った分を補填するのに「厚生年金の積立金を当てませんか」と、これが当初の自民党案でした。
厚生年金はサラリーマンや会社員、公務員の皆さんが積み立てているもの。それが流用されるのはどういうことなんだと、批判が起きることが想像できます。
批判が起きると、選挙で票が減ってしまう。参院選を見据えて、この部分が削除されたわけです。
しかし、これが1つの骨格でしたので、この部分を削除するのは「骨抜きの案」ではないかというのがニュースになっている。