5年もたたないうちに成し遂げた“日本一”

しんじょう君は、須崎市で最後に確認された「二ホンカワウソ」をモチーフにしたマスコットキャラクターで、頭に須崎市の名物・鍋焼きラーメンの帽子をかぶっている。

その愛くるしい姿とSNSを駆使した戦略で、全国にファンの輪が広がり、各地のイベントにもひっぱりだこ。ステージでは取り立てて地元の特産品をPRするわけでもなく、敢えて何もしない、まさにゆるーいキャラ設定がうけ、人気はうなぎ上りに。年齢はいつまでも「5歳くらい」だという。

2016年 ゆるキャラ日本一に

「5年で日本一に」と宣言していた守時さんだったが、2016年、5年を待たずしてしんじょう君をゆるキャラグランプリ王者に導いた。

ふるさと納税の寄付額も“うなぎ上り”6年で1000倍に

その抜群の知名度で情報発信する須崎市のふるさと納税の寄付金額は、2014年度の200万円から、2年後、しんじょう君が日本一になった年には10憶円に。6年後の2020年度には1000倍の21億円にまで伸び、守時さんの企画書からスタートした活性化策は大きく実を結んだ。

守時健さん
「ふるさと納税とゆるキャラを掛け合わせた戦略というのは全国で初めてでしたね。キャラクターは情報発信力が強く、須崎市のふるさと納税は1000倍どころか今はそれ以上で、37憶円ほどにまで伸びています。」

新人時代から、個性的な風貌と独自の企画力でひと際目立つ存在だった守時さんだが、少年時代はというと、実は勉強嫌いだった。「素行の悪い生徒ランキング」で1位になったこともあったという。