“追加工事費の3億円以上が未払い”訴える業者も
元請け業者Xからの未払いを訴えているのは、A社だけではありません。関西の建設業者B社は、別の2つの海外パビリオンでXの下請けとして工事を行ったものの、追加工事費の3億円以上が未払いだといいます。

X社の下請けとして働くB社
「工事完成するまでは、(一部を)払ってくれていたんですよ。終わった途端に『知りません』だったので、わざとですよねって」
B社は、当初の契約金は満額支払われましたが、途中で生じた工法変更などによる追加工事費用が、半分程度しか支払われておらず、B社のさらに下請けの業者への支払いもできていないといいます。加えて、契約書によると、追加工事を行う際には責任者の署名による合意が必要だとされていますが、B社は署名がないまま追加工事を求められていたといいます。

「工事をやってるときは(元請けから)もう『今日から入れ』『明日から入れ』と。僕らは『後でサインもらっておいて』と言いますよね、当然。(元請け業者Xは)『私たちはサインする権限がないんだ』と言って、サインをしてくれない。『いや、そんな馬鹿な話ありますか』って」
「普通の現場だったらいったん止めて、『これ、承認してくださいね』『承認してもらえるまで現場に物は入れられませんよ』とやりますけれども、それぞれ国の威信がかかっているパビリオンを建てるのに、いちいちそれをして間に合っていましたか?」
2つの下請け業者が未払いを訴える事態。企業間の紛争に詳しい専門家は…

弁護士法人プロテクトスタンス・正畠大生弁護士
「不履行があったということになるのであれば、元請業者として『ここに具体的に違反があるから、これに対して支払いができない』『報酬を払えないよ』というような所を具体的に指摘して、支払わない理由を説明するべき」














