保護者の就労の状況に関係なく、3歳未満の子どもが地域の保育所を利用できる制度が、6月から大分市でスタートします。新たな子育て支援策となる制度のねらいなどを取材しました。

保育所に通っていない子どもの受け入れを6月から始める大分市下郡保育所。定員は5人で月曜日から金曜日まで午前と午後にわけて保育を提供します。

(大分市下郡保育所・林あゆみ所長)「週1回、2時間半の利用が子どもたちにとってベストかなと思います。園の子どもたちもいますので、その子どもたちと触れ合っていきたい」

保護者の就労の有無にかかわらず保育施設を利用できる「こども誰でも通園制度」は、2026年度から各自治体で本格実施されます。生後6か月から3歳未満までが対象で、1時間300円の負担で月10時間まで利用できます。

大分市では6月から市内5つの保育所で試行的に開始する計画で今月から申請を受け付けています。

(大分市保育・幼児教育課 高木徹さん)「40世帯ぐらいの家庭から申請を受けている。基本的には定期的な利用を考えていて月4回来て定期的に子どもの成長を見守っていく」

この制度について子育て中の母親は…

(母親)「ありがたいと思います。もともと保育園に行っていたが、今は行っていないので、同じ年くらいの子と遊ぶ機会がない」「こういう制度があることがみんなが知れば利用しやすいと思います」

家庭だけでは得られない様々な経験を通して子どもの成長を促すことがねらいの「こども誰でも通園制度」は、保育士からの助言など保護者への子育て支援も期待されます。

(高木徹さん)「未就学児を持つ家庭については孤独な育児とかを抱えていることもありますので、そういったところの不安の解消につながっていけばいいのではないかと思っています」

大分市は2025年度中に保育所や保護者にアンケートを実施して課題を把握し、2026年度から本格実施に移行する方針です。