戦争体験者やその意思を継ぐ人など、それぞれの思いをシリーズでつなぎ平和の尊さを見つめなおす「#あなたの623」。今回は15歳で戦場に動員され、沖縄戦を経験した古堅実吉さんの話です。御年95歳、絞り出すように語った沖縄戦の実相を
お伝えします。

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那覇市内の老人ホームで暮らす古堅実吉さん(95)。体調面を考慮し一度は取材を断りましたが、「最後の取材」として受けてくれました。

▼古堅実吉さん
「数日間、ずいぶん体の調子が悪くて。お伝えできるような回答になるか。さびしい体の思いをしながら、答えさせていただきます」

衆議院議員を務めた古堅実吉さん


古堅さんは、戦後の沖縄でアメリカの抑圧に立ち向かった瀬長亀次郎さんの後継者として衆議院議員を務め、県の振興・発展に尽力。基地問題解消にも取り組んできました。

平和を願う原点となったのは、師範学校の生徒だった15歳の時、首里城の城壁に掘削された留魂壕の前で結成された「鉄血勤皇師範隊」に組み込まれ駆り出された沖縄戦です。