「売り上げが落ちる気はする」不安の声も上がるも…専門家はポテンシャルの高さを指摘

 ただ、白浜町の観光に携わる人たちからは不安の声も聞かれます。

 (タクシー運転手)「不安ですね、やっぱり。パンダがいなくなるというのはやはり厳しいと思います」
 (土産物店の人)「パンダがいなくなったらどうなるんやろう。昔に戻る、温泉とか風景とか海とかに戻らないとしょうがないのかなぁと思ったり…。売り上げが落ちるような気はします」

 白浜町は約30年『パンダのまち』として観光業が栄えてきました。実際、町にはパンダの写真やイラストがいたるところに。アドベンチャーワールドがなくなるわけではないとはいえ、町はどうなるのでしょう?大阪観光大学の細川比呂志教授は、パンダ以外も観光のポテンシャルは高いといいます。
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 (大阪観光大学 細川比呂志教授)「関西有数の温泉地であるという知名度。また、きれいな白良浜というビーチ、これも関西でも有数の広さで、景観、自然環境のメリットがあると思います。もう1つの強みは、アクセスのよさ。立地のよさというポテンシャルについては、他とは比べられない強みがあると思います」

 町には、5月3日に本州一早く海開きした白良浜海水浴場や日本三古泉の1つともされる白浜温泉などに加え、特急列車が走るほか、東京を結ぶ空港もあります。しかし、町のPRはこれまでパンダが中心。今こそパンダで隠れがちだった観光資源を生かすこと、さらに街歩きができるようになることが重要だと指摘します。

 (細川比呂志教授)「熱海温泉は大復活し、商店街には若い人たちに受けるおしゃれな店がたくさんできている。この仕組みが果たして白浜に今できているかというと、食べるところがあるのかといえば、まだまだやはり少ない」