
移植には白血球の血液型=HLA型が適合するかが必要で、兄弟間での適合率は4分の1。非血縁者間で適合するかどうかは、わずか数万分の1です。鈴木さんは姉とは適合せず、骨髄バンクに登録している人が唯一の頼みの綱でした。
骨髄バンクに登録していたドナーで、鈴木さんに型が一番近かった人は1人だけ。ある30代の女性が提供してくれて、移植を受けることができました。その後、体調は少しずつ回復。
【鈴木咲緒さん】「もう勉強ができるっていううれしさしかなかったですね。もうそこから、ずっと人生が楽しいですね」
鈴木さんは、副作用に苦しんでいたときに出会った鍼灸師の資格を取り、鍼灸院を開設。様々な身体の不調を抱える患者に向き合っています。「あの時、ドナーが見つからなかったら…」。思い出さない日はないと言います。
【鈴木咲緒さん】「もうすっかり元気です。『ありがとうございます』という言葉ですね」
しかし、ドナー登録者数は減少が続いています。
「骨髄バンクの登録お願いします」
鈴木さんが所属している団体などは、これまで学校や企業などに出向いてドナー登録を呼び掛けてきましたが、新型ウイルスの影響で中止に。思うように活動が出できていません。
さらに、骨髄バンクに登録できる年齢は54歳までで、新たに登録する人が増えないと登録者数は減り続けます。なかでも、新潟県は10代から30代の登録比率が全国ワースト4位です。