2019年秋の台風による記録的大雨の影響で、関東甲信から東北にかけての広い範囲で河川の氾濫が相次ぎ、多くの建物が浸水被害を受けました。大量の水が流れ込んだ被災地では、カビや細菌が発生しやすくなるなど衛生環境が悪化し、感染症が流行する危険性が高くなります。被災された方やボランティアに入る人は作業する際、感染症への注意が必要です。


■危険な細菌がいっぱい

水害の後は、泥や瓦礫が混ざってかき回され、さまざまな菌が表面に出てきます。水の飛沫(ひまつ)や土埃となって吸い込むだけで感染したり、傷口から感染することもあります。中には重症化しやすく、命に関わるものも。
危険なのは細菌だけではありません。家庭や工場、医療機関などから有害廃棄物(農薬、殺虫剤、工業廃棄物など)が流れ出すこともあります。2019年秋の台風19号では、川の氾濫でメッキ工場の青酸ソーダが流出しました。また、過去には、土石流現場で農薬の入った瓶が土砂に埋まり行政が立ち入りを禁止したケース、消毒に使われた消石灰による眼病や気管支炎にかかったケースもありました。