取材を終えて

未曾有の事故がどれだけ多くの人生を翻弄したのかを、まざまざと突きつけられる取材でした。荒川由起さんの死が、この脱線事故の理不尽さ・悲惨さを象徴していると痛切に感じます。
事故自体の風化が急速に進む中で、由起さんのように間接的な形で亡くなった“犠牲者”は、より一層忘れ去られていくという残酷な現実があると思います。少しでもその現実に抗い、由起さんのような“犠牲者”がいたことを社会の記憶に留めたい。そして、二度とこんな理不尽極まりない事故を起こさないという決意を新たにしたい___。取材を終え、その思いを改めて強くしました。
取材に応じてくださった兄・荒川直起さんからメッセージを預かっています。
「当時、さまざまな方にお世話になりました。妹、私たち家族にあたたかく接していただけた事をこれから先も忘れません。皆様に支えられ、家族でゆっくりと歩んでいます。ありがとうございました」
不条理に打ちのめされた由起さんや直起さんに、寄り添い、手を差し伸べた人々がいたことも、忘れないでいたいと思います。
※この記事は、MBSニュースとYahoo!ニュースによる共同連携企画です。














