5月1日の山形地方裁判所。紺色のジャケットを着て黒いマスクをつけた56歳の男は、まっすぐ裁判官を見つめ、証言台についた。

裁判官「起訴内容に間違いはありますか」男「・・・ないです」

男は整体師。問われている罪は、自身が経営する整体院での女性客へのわいせつ行為だ。同じような仕事に従事する多くの人たちからすると、何とも迷惑な話でしかないだろう。

客が日々の疲れを癒しに、また体の不調を治したいと足を運ぶ整体院。身体に直接触れるがゆえに信頼関係が大切な空間で、一体何が起きていたのか・・・。