退路を断った野球エリート

野口選手は 2001年2月7日生まれの24歳。チーム内では、巨人から派遣中の山田龍聖投手や深谷力捕手(静岡・飛龍高出身)、松田憲之朗内野手らと同学年。いわゆる“ミレニアム世代”だ。

愛知県出身で身長は180cm、体重96kgと体格も良く、パワフルな打撃や強肩も魅力のまさに“強肩強打”の捕手。愛知・栄徳高から名城大へと進み、卒業後は、都市対抗野球2度の優勝(前身含め)を誇る社会人野球の強豪・NTT東日本で正捕手の座を勝ち取り活躍、2024年はU-23(23歳以下)侍ジャパンで主将を務め、『WBSC U-23ワールドカップ』優勝に大きく貢献した。

「野球エリート」と呼ぶにふさわしい華々しい実績を持つ野口捕手だが、高校、大学、社会人とこれまでに3度、ドラフト指名漏れを経験している。そこで、“四度目の正直”となるドラフト指名に向けて、退路を断った。

4月10日に行われた野手・捕手トライアウトを受験した野口捕手。「バッティングよりは、スローイングの速さやブロックといった守備能力のレベルの高さを見せたかった」と手応えは良かったと語る。NTT東日本を3月で退社すると、公園やバッティングセンターで自らを磨き続けてきた。