ゴールデンウィークで岡山・香川の観光地がにぎわっていますが、一方で懸念されているのが混雑による弊害・オーバーツーリズムです。瀬戸内国際芸術祭の会場となっている島はどうなっているのでしょうか。

(瀬戸内国際芸術祭のスタッフ)
「男木島・女木島行きに乗船の方こちらが最後尾になります」

きょう(5日)午前7時半頃の高松港です。瀬戸内国際芸術祭の会場の1つ、女木島行きのフェリー乗り場にはすでに長蛇の列ができていました。

(フランスから)
「アートが好きだし日本も好きだし、来られてうれしい」

(兵庫から)
「毎回来ているので新しいものが見られるのを楽しみにしています」

瀬戸内の島や港を舞台に先月(4月)、始まった現代アートの祭典です。400人以上が乗れるフェリーには、多くの人が…。

高松港から20分、目的地の女木島です。

今年の来場者数は過去最多だったコロナ前の117万人と同じか、それを上回ると見込まれていて、懸念されるのはオーバーツーリズムです。

(坂本良太郎記者)
「先ほどたくさんの人が船から下りてきましたが、実はあの船に100人以上が乗れなかったということで、いま臨時便が到着しました」
フェリーの運航会社は事前に混雑を予測し、乗客が困らないよう準備をしていました。

(臨時便に乗船した人)
「目の前で切られたのでどうしようかと思ったら、臨時便を出してくれたので助かりました」

「小豆島とか直島が混んでいるイメージはあるんですけど、女木島・男木島もかと」

オーバーツーリズムへの対策は船以外にも。島の唯一の公共交通はバスですが、観光客の増加に合わせて2台から4台に増やしたと言います。

(マルイ観光バス 運転手 小笠原繁さん)
「きのう初めて増便がありまして、本数が増えていい旅の思い出になれば、この上ない喜びがあります」

混雑を予測し、対策を取ったことで大きなトラブルは見られなかった女木島です。万博との相乗効果などから会場には今後も多くの人が訪れる見通しです。

芸術祭のホームページでは島ごとの混雑予想を毎日発表していて、実行委員会は訪れる際の参考にしてほしいと呼びかけています。