最後の最後に見事な逆転トライ!東海大大阪仰星が全勝で準決勝進出

 そのほかの試合、プール戦2連勝中の東海大大阪仰星(大阪)と1勝1敗の東福岡(福岡)の対戦も、最後の最後まで目が離せない試合となりました。

 勝つか引き分けでプール戦の1位が確定する東海大大阪仰星と、同じプールのもう1試合の結果によっては、勝利すれば十分に逆転での準決勝進出の可能性がある東福岡。前半は両チームが点を取り合う展開の中、東福岡が抜け出します。7対14とリードを許した21分に、ラインブレークしたSO川添丈選手をフォローしたSH黒木真洸選手のトライで2点差に迫ると、25分にはキャプテンのNO8須藤蔣一選手のトライで逆転。ゴールも決めて19対14とリードします。

 後半に入っても東福岡の勢いは止まりません。後半2分に川添選手の絶妙なキックで敵陣深くまで攻め込むと、素早くボールを動かしながら、最後はPR勝又篤選手が中央にトライ。ゴールも決めて26対14として試合の流れを引き寄せたかに見ました。

 しかし、ここから東海大大阪仰星が驚異の粘りを見せます。粘り強いディフェンスで、その後の東福岡の攻撃を迎えると、13分過ぎからは我慢強くボールを継続しながら敵陣に攻め込んでいきます。そして後半17分、仰星らしいグラウンドを広く使う攻撃から、途中出場のCTB一色遥斗選手が左隅にトライ。難しい角度のコンバージョンキックをSO菊池敬太選手が見事に決めて26対21と5点差に詰め寄りました。

 さらにロスタイムに突入した後半28分、息詰まる攻防の中、全員が集中した素晴らしい動きで東福岡陣内深くまで攻め込みます。相手ボールのスクラムにプレッシャーをかけて東福岡のペナルティーを誘発すると、ミスなくボールをつないでいく連続攻撃を仕掛けて、トライラインに迫ります。最後はうまく体を反転したNO8米谷翔馬選手が中央に飛び込んで同点のトライ。菊池選手が慎重にゴールを決めて28対26と、東海大大阪仰星が、最後の最後の逆転で見事に3連勝。グループリーグを全勝で突破し、準決勝進出を決めました。

 5月1日のプール戦最終日。そのほかのプールでは、長崎北陽台(長崎)に圧勝した御所実(奈良)と、選抜大会準優勝の京都成章(京都)を無得点に抑えて完勝した佐賀工(佐賀)が、それぞれ3連勝でベスト4進出を果たしました。準決勝は、大会史上初めての4チームともが日本勢の顔合わせとなりました。

【サニックスワールドラグビーユース交流大会 第3日結果(男子15人制)】
東海大大阪仰星(大阪) 28-26 東福岡(福岡)
京都工学院(京都) 36-33 バーカーカレッジ(オーストラリア)
ラトゥカダヴレヴスクール(フィジー) 99-3 ベゼハイスクール(大韓民国)
佐賀工(佐賀) 26-0 京都成章(京都)
大阪桐蔭(大阪) 20-10 桐蔭学園(神奈川)
SGSフィルトンカレッジ(イングランド) 24-8 ジェングオハイスクール(中華台北)
ハミルトンボーイズハイスクール(ニュージーランド) 61-7 東海大相模(神奈川)
御所実(奈良) 40-10 長崎北陽台(長崎)

*準決勝(5月3日)組合せ
御所実(奈良) 対 大阪桐蔭(大阪)
佐賀工(佐賀) 対 東海大大阪仰星(大阪)