青森県・陸奥湾の「養殖ホタテ」が大量に死んでいることを受け、むつ湾漁業振興会は湾内の漁協関係者が全員、2026年以降に出荷する稚貝を確保できるようにするため、各漁協で稚貝を融通する方針を示しました。
青森市では5月1日、5月下旬から行われる陸奥湾ホタテの実態調査にあわせて、湾内の漁協関係者を対象にした説明会が開かれました。
このなかで、焦点となったのは2026年以降に出荷するホタテの稚貝の確保です。
漁師たちは4月、稚貝をとるための採苗器(さいびょうき)を海に沈めていました。
水産総合研究所の調査では、採苗器に付着した稚貝の数は陸奥湾の西側は1袋あたり平均3200個あまりに対して、東側はその半分以下の1500個ほどで、海域によってバラつきがあります。
このため、むつ湾漁業振興会は漁協間で稚貝を融通するよう促す方針です。
むつ湾漁業振興会 立石政男 会長
「いまの稚貝確保は融通しあいながら、みんなでやっていきたい。この高水温は北海道でもかなり心配だと思うので、(働きかけを)青森県も北海道も一緒になって、国に強くしていきたい」
陸奥湾ホタテは来シーズン分の稚貝の確保のほかにも、今シーズンの出荷分も大量に死んでいて、宮下知事は支援に乗り出す考えを示しています。