波乱相場はいつまで?
では、いつ頃株価は上向くのだろうか。
井出さんは「トランプ氏に聞いてくれという話」と苦笑しながらも、「2025年の年末あたりからは落ち着くのでは」と見ている。
井出さん:
「おそらくだが、最悪期は一旦過ぎたと思っている。相互関税ではようやくトランプ氏やナバロ上級顧問あたりもまずいなと気づき始めた様子もある。大きいのはやはり市場がNOを突きつけたトリプル安で、2回ほどアメリカ売りをやった。あれで彼らも軌道修正せざるを得なくなったのだろう」
さらに、支持率の下落や2026年の中間選挙も関係しているという。
選挙の1年前にはある程度軌道修正しないと間に合わなくなるので、「90日間である程度輪郭は整えるだろう」との見方だ。
井出さん:
「それよりもその次に待っている【トランプ減税の延長】や【規制緩和】とか、金融セクターなんか多分やるだろう。これから先は株価にポジティブな材料が待っている。貿易摩擦の方は日米の協議をまだ何回かやって、その過程で多分波乱は起きると思うが、そこはあまり気にする必要はない」
トランプ政権1期目の時にも、同じような波乱があったという。
2018年に貿易摩擦が表面化し、株のボラティリティ(価格変動率)が高くなったものの、2019年には落ち着いた。
井出さん:
「その経験にならえば、2025年後半ぐらいまでは波乱相場が続くだろうけども、年末から2026年ぐらいにかけてだんだん落ち着いていくと思っている」
格言「忍の一字は衆妙の門」

最後に今月の格言。意味は、【耐え忍ぶ精神を持つことができれば成功に繋がる】
井出さん:
「今の状況にぴったり。目先の暴落で一時的に含み損になったとしても見て見ぬふりをする。ただ、本当に見ないのではなく、株価の動きは見た方がいい。見たくない気持ちもわかるが、10%含み損になったな、15%なったなと知っておけば、売らずに持っていた時に『あの時15%マイナスまでいったけど回復したな』と成功体験ができる。なので、怖がらずに見る。そして気持ちは一喜一憂するけども、投資行動は右往左往しない」