大型連休に入り、北アルプスでは27日以降、3人が遭難し、警察が救助・捜索活動を続けています。今年の春山の注意点を専門家に聞きました。

日本山岳ガイド協会特別顧問 降籏義道さん:「今年は何十年ぶりかの大雪だったので例年以上に雪が多い」

大型連休に合わせて、県内には大勢の登山客が訪れていますが、今シーズンの春山は雪も多く残っているといいます。このため、冬山用の装備も必要だといいます。

日本山岳ガイド協会特別顧問 降籏義道さん:「足が滑りやすくなる、そういう面ではアイゼンが必要になる、ただし必要だから履いていればいいのではなく、それに見合うだけの使い慣れた経験が必要」

こうした中で、山岳遭難も相次いでいます。北アルプスの爺ヶ岳では27日以降2人が行方不明にー。

神奈川県の会社員の男性(55)は、27日、仲間の男性と別々に下山を始めた後に、また、松本市の会社員の男性(40)は、28日午前9時半ごろ、妻に「下山する」と連絡した後、行方不明になっています。

また、大天井岳では28日、東京都の男性(48)が山頂近くを縦走中に滑落しました。

山の天気は変わりやすく、27日は天候が悪かったほか、29日も強風で上空からの救助が難航。

登山をする際も、春山では温度調節が大事になるといいます。

日本山岳ガイド協会特別顧問 降籏義道さん:「暖かいからと言って薄着で歩いていて稜線に出たら一気に風が強くなる。そういう時になるとウェアを着ようと思っても上手く着られないとか。ですから早めにウェアを着る」

県内では遭難した3人のほかに、連休に入ってから1人が死亡、少なくとも7人が重軽傷を負っていて、山の事故が相次いでいます。